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甘い言葉にご用心

出かけるときは欠かせません

最近の花粉症用のマスクは、使い捨ての立体型でごっつい感じのが多い。
かくいう自分も、そんな見かけがごっついマスクの愛用者の一人だ。
この季節、一歩でも建物の外に出るときは、腐海の中に突入するナウシカよろしくマスクは欠かせないのだ。

ナウシカとはまた違うが、会社の同僚と昼休みに食事しながら話していたとき、
「最近のマスクって、なんかCASSHERNみたいでカッコいいよねぇ」
なんて言われた。
確かに、この形は何かの映画に出てくるようなフォルムである。
一部流線型、といえば流線型をしているので、あながち間違いではないかもしれない。

さて、そんなマスクの話がきっかけで、ふと思い出したことがひとつあった。


話は、僕が3歳のときに遡る。


当時の自分は、3歳の体にしては扁桃腺が異様に大きかったんだそうだ。
なんでも、ハマグリぐらいあったというからびっくりである。
俗に言う『扁桃肥大』というヤツで、そのまま成長するにつれて扁桃腺も一緒に大きくなった場合は、呼吸障害や嚥下障害(ものが飲み込みづらくなる)になってしまう可能性があるとのことだった。
そこで、親や親戚の判断で、手術をして扁桃腺を取ってしまおうということになった(らしい)。

物心がついてはいたものの、何がなんだかよくわからない僕には、その"判断"を受け入れるしかなかったようだ。手術決定である。
ただ、そこは年端もいかない子供だからなのか、世間知らずだったからなのかわからなかったが、不思議とあまり怖さは感じていなかった。

手術の当日。
医者らしい人が、透明なマスクみたいなものを持ってきた。

 医者「これ当ててごらーん。パイロットみたいでかっこいいね~」
 たい「うん~

当時の僕は、本当にかっこいいと思ったのか、透明な"それ"をすんなり受け入れた。
「あとでもう1回ちゃんとするからね~」のようなニュアンスのセリフを言われ、そのまま手術室らしい場所に運び込まれる。
そこで、再び透明な"それ"が登場した。
言われるがまま、それを口にあてがう自分。

 医者「それじゃあ、1からゆっくり数を数えてごらん~」
 たい「い~ち… に~ぃ…」

確か、7つまで数えただろうか。

ふと気がつくと、ベッドの上だった。
それからしばらくの間、ひりひりと喉が痛かったのを覚えている。

それからさらに10年以上経ったある日、
あの透明なマスクが全身麻酔用の吸入器だったことと、
医者が子供をうまくおだてて手術に持ち込むテクニックというヤツを知ったのだった。


そのとき騙されたのが、今でもほんのちょっとだけ、クヤシイ。

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Comments

×吸引
○吸入(というかマスク)
ぢゃないか?

Posted by: あ | April 01, 2005 at 12:12 AM

くー。指摘さんきゅー。
直しました。

全部花粉が悪い。(責任転嫁)

Posted by: たい | April 01, 2005 at 12:16 AM

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