メトロン星人東京をゆく【4】

前回までのあらすじ
 なんだかよくわからないが、『水準』というヤツにもいろいろあるらしい。
 ときどき騙すヤツもいるから、よい子のみんなは気をつけろ!


渋谷といえば『若者の街』というのがいちばん手っ取り早い気がする。
昔も今も、たぶん認識は同じという人がきっと多いんじゃないだろうか。ハチ公前はもはや言うまでもなく全国区の待ち合わせ場所であるし、駅前のスクランブル交差点はいつもいつも「どこからこんなに人が湧いてきたんだ!?」と思うぐらいに人がごった返している。センター街にはギャルだの鼻ピアス男だのが所狭しとひしめき合い、週末の夜ともなると自分の限界を知らずにはしゃぎすぎた学生なんかがぱたぱたと道端に倒れている。東京にはそれこそ新宿だの池袋だの品川だのと大きい街が多いが、そんな中でも渋谷ほど「雑多」だとか「無秩序」だとかいう言葉が似合う街もないんではないかと思う。

で、我々は、

Metron21

こんなくじを引いてしまったので、その渋谷に向かうことになったのである。
ここで、渋谷のどこに行こうかと全員が頭を悩ませていたとき、吉田氏が「そうだ!」と叫んだところに話を戻そう。
彼が浮かべた候補地とは、いったいどこだったのか。話を聞いてみることにした。

吉田「マミドバーガーに行こう!」

いきなり出てきたのが、どうやら食べ物屋の名前らしい。それにしても、『バーガー』という名前がつく割には、なんだか全く聞いたことのない名前だ。
もうその名前から、明らかにこの人はヘンなものを我々に食わせようとしているんだというその意図が汲んで取れた。でも、いくらなんでも、それがどんな店なのか、せめてどんな毛色の店なのかぐらいはある程度教えてもらわないと困る。

高倉「ラーメン二郎系じゃないよね?」
吉田「違う違う」

やたらとハンバーガーがでかいとか、大食いとか、そういう系統ではないらしい。

たい「ゲテモノ系じゃないですよね?」
吉田「…」

なぜ、そこで黙るのか。
僕の頭の中では、『ゲテモノ』と『バーガー』、またその『マミド』という3文字の語感が入り交じり、なんとなく『ミミズバーガー』のようなものを食わされるのではないか、いやいやそれはまだマシな方で、実は虫かなんかが挟まってるんじゃないだろうか…というように、どんどんと悪い方向へと想像が一人歩きし始めた。

しかし、高倉仮面氏の次のこの質問が、我々の方向性を決定づけることとなった。

高倉「それは東京でしか食べられないものかい?」
吉田「イエース!」

そう、そういうことなのだ。
大阪兄弟の2人が楽しみにしている「東京でしか食べられないもの」を食べに行くとなっては、もうこれは行くしかないだろう。いくら、仮にそれがゲテモノだったとしても、だ。
腹をくくった我々は、まずは『マミドバーガー』に行き、観光スポットはその場で何かいい場所を思いついたらそこへ行く、という渋谷エンジョイ計画を練り上げたのだった。


さて、渋谷に向かうルートである。我々は『Z』と書かれたくじを引いたため、半蔵門線に乗っていかなければならないのだが、幸い、国会議事堂の目の前から歩いてちょっとのところに半蔵門線の『永田町』駅があった。そこから半蔵門線に乗ってしまえば、乗り換えなしでものの6分あれば着いてしまうというわけだ。
というわけで、我々は国会議事堂を離れ、徒歩で永田町駅へ向かうことにした。

Metromap03


国立国会図書館の脇を通り、そのまままっすぐ300mぐらい行けばもう永田町駅というところで、ふと横にある道路標識を見ると、そこには『最高裁判所』の文字が並んでいる。その標識から少し上に目をやると、横たわる都心環状線の高架の向こうに異様な威圧感を放つ白い建物が見えた。
思わず、道を渡ってその袂まで近づく。

Metron22

高倉「おぉー、これはすげえなぁ」

その佇まいは圧巻としか言いようがなかった。さすがは司法府の最高権威といったところか。あとで調べたところによると、岡田新一氏という建築家によって設計され、日本建築学会賞まで受賞している建物だそうだ。僕は一度、小学校の社会科見学でここの小法廷を訪れたことがあるのだが、そのときはただ「でけぇー!!」と言って同級生とはしゃぎ回っていただけのような気がする。人間、歳を取ると物の見方も変わるものなんだな、なんてぼんやりと考えながら、その白い塊を見上げていた。

最高裁をちょっと回り込むと、その裏手には国立劇場があるようだった。地図を見るとぴったりと隣接しているらしい。そのままぐるりと一周する。この辺りは、東京組にとっても意外な再発見のある、なんとなく不思議な空気を持った場所だった。

Metron23


思わぬ寄り道をしてしまったためちょっと迷いかけたが、なんとか永田町駅に到着。
路線図を眺めながら電車を待っているとき、駅ナンバリングの路線のアルファベットの話になった。つまるところ、なぜ半蔵門線のイニシャルは『Z』で、なぜ都営三田線のイニシャルが『I』なのか、という話だ。
考えてみると、半蔵門線は『半蔵門』をローマ字で書くと『HANZOUMON』だが、『H』は日比谷線ですでに使われているため、次の特長のある『Z』を採用。都営三田線の方は、『三田』をローマ字で書くと『MITA』だが、『M』は丸ノ内線、『T』は東西線ですでに使われているから間を取って『I』を採用、というのがいちばんまっとうな説に思える。
しかし、仮に半蔵門線の方の理由は納得がいったとしても、都営三田線の方がなんだか納得がいかないのはきっと気のせいではないはずだ。
そんな些細なことだが、しっかりいちゃもんをつける吉田氏。

吉田「まだ『HAN"Z"OUMON』の方がマシだよな」

それに便乗して騒ぎ出す次男くん、そしてそれにさらに乗る吉田氏。

次男「ハン──モン!」
吉田「ハン───モン!」
次男「ハン────モン!」
吉田「ハン─────モン!」

この2人、さっきのとんがったとこといい、ほっておくとやたら元気だ。
なお、この2人のはしゃっぎっぷりが高じて、昨年の東京23区くじ引きツアーでは『噴水事件』というアクシデントが起こった。お暇であれば併せてご一読頂きたい。


Metron24

夕方の4時40分。
渋谷駅前のスクランブル交差点は、相も変わらず非現実的な数の若者達で溢れかえっていた。

さあ、いざ渋谷には着いたものの、目的地を知っているのは吉田氏のみである。我々は、彼の言うなりに、人混みを縫うように駅前の交差点を渡る。
けっこう歩くのかと思いながら小走りに歩いていると、吉田氏が突如何かを指差した。

吉田「あった、ここだ」

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目的地の『マミドバーガー』は、駅前のスクランブル交差点に面した、渋谷マークシティの近くの小さいビルの1階にあった。こんなに駅の近くにあるのに誰も知らなかったというのがなんだか意外で、かつ少し不気味でもあった。
でも、ここで「やっぱやーめた」なんて言って引き返すようなことはできないのだ。とりあえずどんなものかを確認してみなければいけない。我々は、意を決して店の前まで近づくことにした。

店頭に立つと、バイトの女の子が「いらっしゃいませー」と微笑んでくれた。
どうやら、このあたりまではふつうのファーストフードとあまり変わらないようだ。
ここまでは、よかった。

しかし。
店のメニューを見たとき、ようやく事態が飲み込めた。
そこには、しっかりとした文字で『スイーツバーガー』と書かれていたのである。しかも、

「チョコはアレでケチャップはコレ! マミドバーガー \390」
「当店一番人気です!! フライフィッシュバーガー \440」

などという、かの有名な名古屋『マウンテン』の抹茶小倉スパゲティとか、愛媛県は道後『清まる』のとんかつパフェを連想させるような世にも恐ろしいフレーズが売り文句になっているのだ。それは本当かと思い、食品見本に目をやると、『フライフィッシュバーガー』なんてのは白身魚のフリッターの上にこんもりと生クリームが乗ったような作りになっている。

みんなで本当にコレを食べるのかどうするのかとわいのわいのやっていると、高倉仮面氏がいきなり野太い声でこう言い放った。

高倉「ビッグマミドひとつ!!!」

…やはり、食うのか……。

一人が注文してしまったら、もう連帯責任である。
仕方なく、長男くん、次男くんと僕は『クリームコロッケバーガー』を注文。
吉田氏は『マミドバーガー』だけかと思ったら、『マミドポテト』なんてヤツを「もちろん、揚げたてで」なんて言いながら追加注文していた。

会計を済ませて程なくすると、全員分が出来上がった。
店がただのスタンドのようになっていて、椅子に座って食べることができなかったため、マミドバーガーのすぐ脇の道路でテイスティング・タイムとすることにした。あまり行儀はよろしくないが、まぁ仕方ないものとしよう。
袋から取り出して紙の包装を開けると、ハンバーガーの形をした、しかし生クリームまみれの物体がコンニチハしていた。高倉仮面氏の頼んだ『ビッグマミド』なんかは、具がもはや生クリームとフルーツにしか見えない。

でも、買った以上、あとは食べるのみである。
我々は、「せーの」で、そのハンバーガー状の物体にばくっとかぶりついた。

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全員「…甘っ!!!!!」


…甘い。
とにかく、甘かった。
ハンバーガーというよりは、明らかにケーキなのだ。

そう、食べるまで気づかなかったのがお恥ずかしい限りという話なのだが、この『マミドバーガー』という店、早い話がハンバーガーの形に似せた生クリームケーキの店だったのだ。
僕が食べた『クリームコロッケバーガー』に関して述べると、バンズの部分はスフレタイプのケーキ生地。そこに、生クリームの周りにパウンドケーキの粉末をまぶしてコロッケの形にした、いわゆる『クリームコロッケ』と呼ばれるものと、あとはフルーツをいくつか挟み込んだもの、というのがその実態だったというわけだ。

それにしても、ゲテモノでなかったのはよかったものの、先ほど霞ヶ関でずんだ団子を食べたばかりである。取り立ててスイーツ好きな面子が一人もいない我々にとって、2連続で甘い食べ物というのはかなり堪えるものがあった。

そんなグロッキーな我々に、さらに追い打ちをかけるものが残っていた。
吉田氏が「揚げたてで」などと言いつつ意気揚々と注文していた『マミドポテト』である。

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これを口の中に入れた瞬間、どれだけコイツが芋けんぴであってほしかったと思ったことか。
確かにフライドポテトの形はしているが、実はカスタードクリームを無理矢理フライドポテト状にして無理矢理揚げました、というのがその正体。かなりがんばってその形にした努力は認めるが、実際は生暖かいカスタードクリームの天ぷらを食べているようなものだ。
一口程度ならまだいいけれど、二口三口と食べるうちに胸焼けしそうになってしまった。

高倉「…やられたな」
吉田「…いやー、オレもこれはやられた」

甘くてくどいもののダブルパンチを食らい、顔を見合わせる一同。
そして、マミドポテトを注文していた吉田氏ですら本気で耐えられなくなったのか、

吉田「よし! もうこのマミドいいね!」

などと言いつつ、マミドポテトを袋詰めにして隣にあったゴミ箱へ放り込む始末。
こうして我々は、マミドに完敗を喫したのである。


こうなってしまっては、もはや渋谷で観光をする気力などないのが当然である。マミドバーガーに行く途中にハチ公とスクランブル交差点は見たので、大阪兄弟にはあとモヤイ像ぐらい見せときゃ十分観光になるだろう、ということになった。

高倉「もう渋谷はいいね?」
次男「駅周辺で済ます気か!」
高倉「また渋谷引きゃいいんだよ! オレたちゃマミドにやられてんだよ!」

渋谷には、半蔵門線の他にもう1本、銀座線という地下鉄が通っている。もう一度渋谷に来たけりゃ、銀座線の渋谷を引け!というわけだ。むろん、もし万が一渋谷を引いたとしても、マミドバーガー再挑戦だけは避けたいところであるが。


辛いものが食べたい…
しょっぱいものも食べたい…
それよりも、まずはとにかく水が飲みたい…

こんな言葉を呪文のようにぶつぶつ繰り返しているうちに、あっという間にモヤイ像前に到着。もはや、観光の証拠写真を撮るのもやっつけ仕事だった。

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そして、速攻で『儀式』である。


全員「これでー、半蔵門線はー、制ー覇ー!!


儀式の後は、流れるようにくじ引きに突入。
次の目的地では、もっと観光スポットもたくさんあって、おいしそうな店に巡り会えますように。そう祈りつつ、次男くんに路線、吉田氏に番号のくじを引いてもらった結果…


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『m-05』と出た。
丸ノ内線分線の『中野新橋』駅に行くことになったそうだ。

「…ふーん」
「…で、何があるの? ここ…」

と言わんばかりの微妙な空気が一同の間に漂う。これは、明らかにピンチの部類である。
慌てて駅周辺の地図をめくり、何かめぼしいものはないかと探してみると、ほんのり太字でちょっとだけ目立つように書いてあったのが、この2つ。
『貴乃花部屋』と『ホルスタイン会館』である。

…どうにも、微妙だ。

つづく。

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メトロン星人東京をゆく【3】

前回までのあらすじ
 『とんがったとこ』は、予想通り、たいしてとんがっていなかった。


一之江駅までの戻り道。
『とんがったとこ』まではちょっと駅から遠かったのだが、同じ距離を歩いているはずなのに帰りとなると余計に遠く感じてしまうのは気のせいだろうか。
眩しい5月の日射しが照りつける中をだらだらと歩いていると、長男くんがこんなことを言う。

長男「いやー、この靴履いてきて正解でしたわー」

どうやら長男くん、今回のツアーのためにわざわざ新しい靴を買ってきたらしいのだ。
彼は、今回の企画が「東京駅に着くなりいきなり誰かの家に行って、2日間ずっと寝ずに雀卓を囲む」なんていうインドアなものである可能性も考えなくはなかったそうだが、やはりこのメンツでそれはないだろうと思っていたのだろう。
そして、その考えは正しい。
実際、本当にさんざんあちこちに連れ回すつもりなのだから。


さて、次の目的地を目指し、午後2時半過ぎに一之江駅を出発した我々。
30分経って、ようやく1回目の乗り換えポイント、住吉駅に到着する。

次男「もう3時だ! 早ぇ!」
吉田「とんがってただけだぞ?」

そう、この東京メトロの旅、気づけばまだ1路線しか"制覇"していないのだ。それでも時刻はもう3時。初日に、もし日付が変わるギリギリまでがんばるにしても、あと9時間しかないのである。
移動と観光、それと食事。これを全部片づけるとなると、1路線あたり2時間ぐらいかかってしまうわけだが、そんなペースではまずい。せめて1日目は6つぐらい片付けておかないと、翌日までに全制覇できなくなってしまうということに気がついた。

かといって時間に急き立てられることもなく、乗り換えの電車を待つ5人。恐ろしいほどマイペースである。

ということで、次に我々が向かう先は、

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『M-15』。丸の内線の霞ヶ関駅である。
一之江駅からは、ここ住吉まで都営新宿線に乗った後、そこから半蔵門線に乗り換えて大手町へ、そしてさらに丸ノ内線へと乗り継がないと着けないのだ。そんなにたいした距離ではないはずなのだが、乗り換えがまためんどくさい。そして、それが我々の時間と体力をじわじわと奪っていくのである。

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ときどき、大阪や名古屋の地下鉄がまっすぐ走っていてわかりやすいなぁ、とうらやましく思うことがあるのだが、東京の地下鉄というのは、ちょっとうねうねしていて一見わかりづらい造りをしている。実際、路線図を見ると、何本もの地下鉄が皇居の周辺部をぐるっと取り囲むように走っているのがよくわかる。それも「皇居の下は通ってはいけない」というルールがあるせいらしい、というのは有名な話である。
その話にも諸説あって、

「そもそも、皇室の私有地を通すのはまずい」
「東京の地下鉄はかつての市電の路線を元に経路を決めた。当然、皇居を通り抜ける市電などなく、そのため皇居の地下を通る地下鉄もない」
「皇居の地下に穴を空けると真下から爆弾か何かで狙われるので、テロ対策のために穴を掘らせない」

というまともな説もあれば、

「皇居の下には実は巨大な地下核シェルターを兼ねた秘密基地があり、地下鉄が通過できる場所がない」
「中国から盗まれた北京原人の骨が隠されているから地下は掘れない」
「旧陸軍の膨大な弾薬が埋蔵されている」
「風水的に地下鉄は『陰』の気脈だから、皇居の地下を通すと天皇家に不調をもたらすのでダメ」
「実は六本木や市ヶ谷につながる地下通路がある」
「いやそれは奥多摩まで続いている」

なんていう都市伝説のような説もあるらしい。つくづく、人間というのは自分の手が届かないところに対する想像力に長けた生き物だなぁ、と思ってしまう。


結局、霞ヶ関に着いたのは3時15分であった。
さすが日本の中央集権の象徴となる駅だ。黄色い案内板には官庁の名前がびっしり書かれている。

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だが、この日は5月3日、憲法記念日。紛うことなく国民の祝日である。
当然、ゴールデンウイーク真っ只中に霞ヶ関近辺で仕事している人がいるわけがない。普段は国家公務員さん達でごった返しているであろうはずの駅はひどく閑散としていて、通る人もまばら。店もどれもこれも閉まっていて、なんだかものすごく寂しい雰囲気であった。


ところで、ここ霞ヶ関の観光スポットであるが、まぁ近いしとりあえず国会議事堂は見ておこうよ、ということになった。自分にとっては、小学校の社会科見学以来だ。
ただ、国会議事堂と官庁街だけでは、本当に社会科見学となんら変わらなくなってしまう。そこで、他に何かないかと思ってじっと地図を見ていると、『日本水準原点』というものを発見した。
人は、「原点」とか「中心」とか「元祖」とか、英訳したときに必ず「The」がつくような感じの、そういった言葉にはものすごく弱い。言い換えれば、無条件でそそられてしまうということだ。
そして、この5人も、例外ではなかった。

階段を上がって地上に出て、「人がいないねぇ」「静かだねぇ」などと言いながら、のんびり外務省と国土交通省の間、霞ヶ関坂を歩く。
しかし、みんなまったりしていたのだが、なぜか長男くん一人だけがやたらとテンションが高い。

長男「ボク、もうおのぼりさん状態ですわ!」

確かに、大阪にはここまで密集して巨大な官庁街というのがないせいなのか。その雰囲気のどの辺が彼を触発するのかよくわからないが、回りのビルやらなにやらがどんどん彼のスイッチを入れていくようである。

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霞ヶ関坂を登り終わり、国土交通省の前を通過すると…

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長男「すげーすげー! 国土交通省の看板! あれ見たことありますわ!」
吉田「あの役人とかいろんな人が出てくるヤツ?」
長男「そーですそーです! どんどんテンション上がってきますね!」

皇居が見える大きな交差点に差しかかると…

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長男「皇居の周りをジョギングする理由がよくわかりましたわ!」
   これは広くて気持ちいいですもん!」

いつも思うのだが、彼のリアクションはその場にうれしいと思ったであろう感情をストレートに表していて、本当に素晴らしい。ここまで素直に喜んでくれると、いくらくじを引いてたまたま来たところとはいえ、連れてきた甲斐があったというもんだ。


目的の『日本水準原点』を探して国会議事堂の近くにある公園のような敷地(どうも、「国会前庭洋式庭園」という名前だったらしい)に入ると、入口からすぐのところに、膝の高さ程度にも満たない石碑のようなものを見つけた。
『水準点』と、書いてある。

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全員「えぇー、コレが…!?」


…どうにも、しょぼい。
誰か悪意を持った人が夜中に小一時間でもかけてつるはしとスコップで掘り返したら簡単に持っていってしまえそうなサイズだ。
でも、『水準点』と書いてあるのだ。
地図には大きな字でしっかりと書かれていたものの実態がまさかこんなものであろうとは、なんだかがっかりである。

これが現実というものなのかと思い、仕方なくその『水準点』の写真を撮っていると、いつの間にそんな奥の方まで行っていたのだろうか。遠くの方から次男くんが全力で走ってきた。
こう、叫びながら。

次男「気をつけろー! その水準はニセモノだー!」
全員「なにぃ───!!!」

どうも、そのニセ水準からちょっと上のこんもりと丘状になったところに、本物の『日本水準原点』があるらしいのだ。
我々は、さっきまで騒いでいたニセ水準はそっちのけで、大急ぎで丘を駆け上がった。

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本物はやっぱりというか、明治24年5月から設置されているというだけあって、さすがに立派である。実際にこの建物が明治24年からあるかどうかはまた別の話だろうが。でも、日本の標高を決める基準点たるもの、やはりこうでなくてはならない。
…それにしても、次男くんが気がつかなかったら、ニセ水準を本物と信じ込んだまま終わっていたんだろうかと考えると、ちょっと恐ろしい気がする。

危うくトラップに引っかかりそうになったが、無事『日本水準原点』を見たということで、とりあえず観光は目的達成、ということになった。

ここで問題なのは、もうひとつのルール「必ず食事をする」というヤツだ。
振り返ってみると、この場所に辿り着くまでにレストランや喫茶店はおろか、コンビニのコの字すら見当たらなかった。つまり、絶望的に食べるものを売っているところがないのだ。
そういう場合は、やむを得ない。早くも2駅目にして"非常手段"の出番である。
買い置きしていた「ずんだ団子」を食べるほかない、というわけだ。

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ちょっと生あたたかくなった団子を頬張る5人。
またもや自販機すら近くになかったので、やたらと喉が渇く。
勢いでルールをひとつ追加してはみたものの、いざ始めてみてこういうアクシデントがあると、毎回毎回なんかしらんを食べながら全路線を制覇していくっていうのは、やっぱりいくらなんでも無理があるんじゃないだろうか。そう考えながら、すぐ側にそびえ立つ、三権分立を象徴しているという時計塔をぼんやり眺めていた。

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さて、吉田氏も「よう、今日ちょっとギジってかねーか?」と言うことだし、ちょっとだけ国会議事堂へ。メトロンさんにも、ちょいと国会議事堂を狙ってもらうことにした。

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でも、メインはやはり『日本水準原点』だったということで、何枚か写真を撮るだけで国会議事堂観光はあっさりとおしまい。
ということで、残るは『儀式』である。


全員「これでー、丸ノ内線はー、制ー覇ー!!


気がつけば、時刻はもう4時。いい加減とっととくじを引いて、早いとこ次に行ってしまわないとさすがに本当にまずい時間なのだ。
あまり記憶が定かではないが、このときは確か、次男くんが路線を、長男くんが番号を引いたんじゃなかったかと思う。
その結果は…

Metron21

『Z-01』。
半蔵門線の『渋谷』駅、と出た。

次男「渋谷ぁ!?」
高倉「渋谷かー…」
たい「渋谷ねぇ… どこ行きゃいいんだ!?」

地下鉄の駅はたくさんあれど、まさか、ど真ん中直球で5人全員がよく知っているウルトラメジャーな駅を引いてくるとはそうそう予想はしていなかったので、一同思わず面食らってしまった。
あわてて必死で渋谷の観光スポットを考えたものの、ハチ公前に行くのも、『電力館』に行くのも、『たばこと塩の博物館』に行くのも、どれもいまひとつ冴えない。

これは困った…と思っていたその矢先。
何か、ひらめいたのだろうか。吉田氏が突然、「そうだ!」と叫んだ。


つづく。

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メトロン星人東京をゆく【2】

前回までのあらすじ
 今年は東京の地下鉄をくじ引きで回ることになってしまった一行。今年最初の目的地は、都営新宿線の『一之江』駅。果たして、そこで何が5人を待ち受けるのか。


都営新宿線というのは、新宿を基点にして、東京の中心部をずっと東に抜けてそのまま江戸川を越え、千葉県の本八幡に至る路線である。下町というよりは、どちらかというと東京湾の埋立地に近いエリアを走る電車のため、千葉に近づけば近づくほど普通の住宅街となっていく。

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次男くんは今回くじを引くにあたって「今回はいい引きするよー、ゴール右隅あたりにシュートばんばん決めるよー」なんて言っていたが、このこの初っ端のくじ『一之江』というところはゴールではなくて東京の右隅である。そして、「隅」なだけにやっぱり住宅街であって、全然観光スポットも何もありゃしないのだ。

だが、本当に何もないのかなんて、実際に足を運んで、自分のこの目で確かめてみないとわからないのも事実だ。そう考えを改め、気を取り直すことにした5人。東京駅からしばらく歩いて『日本橋』駅から都営浅草線に乗り、『東日本橋』駅から都営新宿線の『馬喰横山』駅へ向かい、そこから『一之江』を目指す、というルートを辿ることにした。

Metromap01


さて、ここで時間をちょっと前に戻して、前回軽くしか触れなかった「デパ地下で団子を買った」という話にフォーカスを置くことにする。

実は、この企画の1ヶ月ほど前、吉田氏が次男くんに対して「東京でどんなことして遊びたい?」という質問をメールで投げかけていたのであるが、それに対する次男くんの返事は以下のような内容だった。

- - - - - - - - 8< キ リ ト リ セ ン - - - - - - - -
 せっかく集まるんで、みんなで競いあうような遊びもしたいねぇ
 東京VS大阪でいろんな遊びやるもヨシ

 観光としては、東京らしいものを食べてみたいなぁ
 これまであまり名物には縁がなかったんで(汗
- - - - - - - - 8< キ リ ト リ セ ン - - - - - - - -

我々東京組は、考えた。
去年はひたすらくじで引いた行き先に翻弄され、大阪兄弟は東京みやげを買う時間すら満足に与えてもらえなかったという事実がある。だから、せっかく新幹線代を出してわざわざ東京くんだりまで出てきている彼らのために、次男くんの希望通り、今回は東京名物をみんなで食べる時間を設けようというわけだ。たぶんきっと、どこか途中で東京名物の食べられる駅に下車できるだろうから、そこで1回や2回うまいものを食べさせてあげることができるだろう。最悪、そういう駅を引かなくても、どこか近いところに途中下車してもいいと言う腹づもりでいた。

でも、みんなが集合した直後のこと。
「まずはデパ地下に行くぞ」と言い出したのは高倉仮面氏だったわけだが、なんだか妙にそれが強引なのだ。いいから、とにかくデパ地下に行って東京名物買いやがれこの野郎!というぐらいの無理矢理っぷりだ。
おかしい。いくらなんでも不自然である。事前に企画を練っていた段階で「最初にデパ地下に行く」なんていう予定は立てなかったはずなのに。
高倉仮面氏以外の全員が狐につままれたような顔をしている中、彼はどんどん先陣を切ってデパ地下へと向かっていく。
どうやらこの男、何か企んでいるらしい。この時点でわかったことは、それだけだった。

デパ地下に着くと、さすがに東京駅なだけあって、東京ばな奈や焼栗屋の東京メロンパンとらやの羊羹花園万頭など、いろいろな東京名物が所狭しと陳列されている。しかし、どれもこれも、さすがに東京に住んでいても食べたことがあるものばかりで、どうも食指が動かない。
と、そんな中、我々の目にすっと飛び込んできたのが「ふるやの古賀音(こがね)だんご」である。
実際、それはうまそうだった。幸いにして誰も食べたことがなさそうだったので、その場でふるやの団子を買うことに決定。何種類かある中で、やはりこの言葉には弱いのか「期間限定」という札書きのあるずんだ団子を選び、購入したのである。

Metron05


またここで時間を戻そう。東京駅からまっすぐ延びる大通りを歩き、日本橋駅に向かっていたときのことだ。誰が言い出したのか忘れたが、「なんで団子を買ったんだ?」という話になった。
そこで、高倉仮面氏が、熱弁をふるう。前回は大阪兄弟に満足に東京名物を食べさせてあげられなかったのは、さすがにちょっと申し訳ないことをしたと。だから、みんなで東京名物を食べるためにデパ地下に行ったのだと。
それには、大阪兄弟2人も、吉田氏も、僕も納得した。もっともな道理だったからだ。

しかし、我々は、その後の彼の言葉に耳を疑った。

高倉「全部の駅で食おう」

耳を疑うのと同時に、なぜあんなに強引にいきなりデパ地下に行ったのか、なぜわざわざ団子を買ったのか、すべてが氷解した瞬間だった。

…そうか、この男が企んでいたのはコレだったのか。
つまり、企画の段階でボツになった東京名物食い倒れの話を、彼は諦めていなかったのである。今回乗る予定の東京の地下鉄は全部で13路線あるので、1路線乗るごとに食べると2日で13食になってしまうわけだ。

次男「何も13食にしろとは言ってねーぞ!!」

即座にツッコむ次男くん。当然の反応だ。
それとは対照的に、それこそ何が起こっているのかわからないような顔をする長男くん。そして、こんなことを言う。

長男「次男さん『吉田さんと最近メールしてるんですか?』って言ったら『ううん?』って言うてたやないですか!」

どうやら長男くんは、次男くんと吉田氏との間でメールのやりとりが行われていることを全く知らなかったようである。本当の意味での被害者は、もしかしたら彼なのかもしれないと思ったが、高倉仮面氏は長男くんに情けをかけるそぶりを微塵も見せず、さらっと丸め込もうとする。

高倉「しょーがないでしょ、企画OKしちゃったんだから」
次男「誰がよ」
高倉「メトロン星人が」
次男「あー、そりゃしょうがねーや」

長男くんでなく、次男くんがあっさり丸め込まれてしまった。
そんなわけで、「メトロン星人のせいで」ということになってしまったが、高倉仮面氏の思惑通り、ここでルールを追加することになった。

① 地下鉄の路線を表すアルファベットをひとつのくじに、それぞれの路線の各駅に振ってある駅番号をもうひとつのくじにする
② くじを引いて出た駅で降りて観光をする
あと、食事もする
④ 観光したら、その路線は『制覇』とし、次のくじを引く
⑤ これを繰り返し、東京の地下鉄の全ての路線を駆使し、存分に大阪兄弟に東京観光してもらうことを目的とする

このルールがあとあと"効いてくる"ことになるわけだが、それはまたの機会にお話することにしよう。


それからああだこうだと言い合いながら、どれぐらい歩いただろうか。日本橋駅の改札は、意外と遠いところにあった。
全員で都営地下鉄・東京メトロ共通の一日券を購入し、自動改札をくぐる。程なくして、我々を目的地へ運んでくれる地下鉄がホームにすべり込んできた。

Metron06


さて、実際に一之江に向かうべく地下鉄に乗り込んだわけだが、冒頭で述べた通り、行くところが全く思い浮かばない。住宅街に行ってもしょうがないんだよなぁ…と思いながら、駅周辺の地図をぼんやりと眺めてみても、やっぱり住宅街と川とコンビニぐらいしか見当たらない。
途方にくれていると、同じく地図を眺めていた吉田氏が、突然こんなことを言い出した。

吉田「このとんがったところに行きたい!」

Metron07

まぁそりゃ、地図を見る限りはとんがっているけれども、そんなところに行っても…と思っていると、なんとそれに食いついたヤツがいる。
次男くんだった。

次男「由緒正しいとんがりかもしれないよ?」

それを聞いた吉田氏、食いついてもらってうれしくなったのか、声のトーンが明らかに一段上がった。

吉田「とんがったところからこんな島が見えるよ! この島がどんな島かはしらないけどね!」

さらに調子に乗る吉田氏。この人も、調子に乗り始めると止まらない。

吉田「一之江駅からタクシー乗って運ちゃんに『おーい、とんがったとこ行ってくれ』って言いたいねぇ」
高倉「とんがったとこ行ったらきっとアンタこう言うよ、『意外ととんがってないね』って」

結局、きっと水がバックだから写真映えするに違いないだの、今日は天気がいいから水辺は開放的で気持ちよさそうだだのという話になり、その『とんがったとこ』我々の観光スポットとすることになった。
行くところが全くないよりはマシだろう、ということである。ひどい話だが、止むを得ないのだ。他にいい観光スポットがあれば、今からでも教えていただきたいものである。

行き先が決まってからも、地下鉄の中でひたすら地図を眺め続ける「地図マニア」が3人いた。
吉田氏と大阪兄弟である。

吉田「ここここ! ここ! この細いとこ! ここ行きたい!」
長男「ここですか!」
吉田「そう!ここだよ! もしかして、そろそろ通過するんじゃないのか?」

彼らがそう言っている間に、地上に出て走り続けていた電車はその「細いとこ」あたりを通過していく。

吉田「ほらほらほら! 今の! 今の『細いとこ』じゃない!?」

『とんがったとこ』の次は『細いとこ』で興奮しっぱなしな3人。
それとは対照的に、僕の隣にでれんと座っていた高倉仮面氏は、「俺は吉田クンのそういう心理がサッパリわからん…」とボヤいていた。


一之江駅の改札を出ると、できてからあまり時間が経っていないのか、整備された感のあるきれいな広場が眼前に広がる。しかし、ぽっかり抜けるように晴れた青い空に向かって伸びていたのは、展望台でもテレビ塔でもなく、きっと雨後の竹の子のようにできたであろうたくさんのマンションであった。天気がよくて気持ちがいいのはいいが、やっぱり観光名所なんてどこにもありゃしないじゃないかという雰囲気が一同の間に漂う。

だが、吉田氏だけは妙に自信たっぷりである。
「観光の名人! 大丈夫! イッツ大舟ライディング!」なんて言い放ち、胸をドンと叩いてみせた。自ら選んだ場所(つまり『とんがったとこ』)で、お前らをたっぷり楽しませてやるよ、と言いたいようだ。
そこまで言うなら、楽しませてもらおうじゃないか。我々は、泥舟に乗ったつもりでその『とんがったとこ』へ向かうことにした。

地図を頼りに川べりを歩き、水門を通過する。
さらにしばらく歩くと、『交通公園』という看板と、モノレールの自転車版のようなものに乗ってはしゃぐ子供の姿が見えてきた。道端に停まっていたホットドッグ売りのミニバンを横目に、地図らしいものが書いてある案内板に近づくと…

Metron08

ホントにとんがっている。
どうやら、ここが我々の目的地のようである。

吉田・次男「これだ!! 『とんがったとこ』だ!!」

そう言うやいなや、その突端に向かって走っていく吉田氏と次男くん。
吉田氏は勝ち誇ったようにふんぞり返り、次男くんは両手を上に挙げて『とんがったポーズ』をしながら飛び跳ねて喜びを全身で表現している。

でも…

Metron09

予想通り、あんまりとんがってないのは、きっと気のせいじゃないと思うんだが。
ねぇ、吉田さん?


さて、目的地に無事到着したので、「観光をする」というミッションは無事終了ということになる。
ということは、残るは「食べる」ミッションなのだが、この『とんがったとこ』の周辺、東京名物どころか飲食店やコンビニも、ひいては自販機すらもなさそうな雰囲気である。

さっき素通りした、ホットドッグ売りのミニバン以外は、何も。

その黄色くてやたらと派手なミニバンは、『とんがったとこ』からちょっと戻ったところにまだ停まっていた。車体には「大學堂」と書かれている。そういえば、以前神保町あたりでも同じミニバンを見かけた記憶があったが、どうやら都内を販売エリアとしてあちこちに出没するホットドッグ屋さんらしいということがわかった。
一応こちらを拠点としているのなら、きっと大阪では食べられないホットドッグなんだろう。そんな理由で、今回食べる"東京名物"は『チーズドッグ』に決定した。そして、東京駅で買ったずんだ団子は、本当に食べ物屋が何もない駅を引いたときの緊急手段として食べられるよう、しばらく食べずに取っておくことになった。
それはいくらなんでも無茶苦茶だという声が聞かれそうだが、そもそもこの企画自体が無茶苦茶なんだから、せめてそのあたりには目をつぶっておいていただきたい。

Metron10

出来たてのホットドッグを受け取って再び『とんがったとこ』に戻り、適当なことを言いながらそいつをむしゃむしゃと食う我々。

長男「けっこううまいですね!」
吉田「とんがっているからだよ!!」
長男「味にとんがりがありますね!」

その後、あまりの天気の良さに5人とも骨抜きになったのか、しばらく『とんがったとこ』で水辺をぼんやり眺めたりして、ぐだぐだとゆったりした時間を過ごした。本当は、公園にあったモノレールの自転車版のようなものに乗って「わーい」なんて言ってみたかったが、子供がいっぱい並んでいたのでさすがに断念。それだけが少し心残りであった。

それはそうと、いつまでもとんがっているわけにはいかない。
我々の本来の目的は東京の地下鉄を全路線制覇することであり、そのためにはあと12回もくじを引かないといけないのだ。
…ということは、あと12回、何かを食べないといけないのか。想像すると、ちょっと気が遠くなった。

まぁとにもかくにも、次に行くと決まったら『儀式』をやらなければいけない。
5人で円陣を組み、気合いの入ったダミ声で、こう宣言する。


全員「これでー、都営新宿線はー、制ー覇ー!!


そして、次の行き先を決めるくじ引きタイムである。
話し合いの結果、大阪兄弟がひどいくじを引いたときに毎回罵倒するのもさすがに可哀相だということで、今回からは全員の持ち回りでくじを引こうということになった。
今回、高倉仮面氏が路線を、僕が番号を引いた結果は…

Metron11

『M-15』。
路線図で確認したところ、丸ノ内線の『霞ヶ関』駅のようだ。
全員から「おぉー」という歓声のような声が漏れる。
首都圏の中枢部が目的地になるというのは、去年のツアーも含めて今までになかったことだからだ。なんだか社会科見学のような気分だが、長男くんが「国会議事堂が見れますね!」と早くも喜び気味だったので、まぁよしとすることにした。

日本の中枢・霞ヶ関は、我々に一体どんな顔を見せてくれるのだろうか。
一行は、ゆっくりと一之江駅を、そして霞ヶ関を目指して歩き始めた。
封筒をしまうのにちょっと手間取って出遅れた僕は、こっそり用意していた『はずれくじ』をそっと3枚茶封筒に入れ、みんなの後を追った。

つづく。

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メトロン星人東京をゆく【1】

運の悪い人は安心するがよい。
なぜなら、なおいっそうの悪運に陥る心配はないから。
                       ──オーヴィット/詩人



3月のある日だっただろうか。
いつものようにパソコンに向かって仕事をしていたら、「ヴーーン」という音が微かに聞こえた。妙に長いこと鳴っているなぁと思ったら、机の端に置いてあった自分の携帯電話のランプが点滅し、ブルブルと震えていたのである。折りたたみ式の携帯を開くと、画面に『着信 高倉仮面』という表示が出ていた。
僕は慌てて電話を取りながら、小走りでベランダに向かった。

確か、このときの会話はこんな感じじゃなかったかと記憶している。

たい「どーも、ご無沙汰してます」
高倉「今大丈夫?」
たい「大丈夫ですよ。どうしました?」
高倉「いやさ、『大阪兄弟』がこっちに来るみたいでさ」
たい「なに!! いつですかそれは?」
高倉「ゴールデンウイークだよ。それで、ぼちぼち決めなきゃと思ってな」
たい「お、それってちょうど1年前と同じ時期じゃないですか! そりゃ、やんなきゃ!」
高倉「そうだよ、やるよ?」


さて、ここで『1年前』の出来事について、簡単にご説明しておこう。

僕の友人の中に、『バカ長男』と『アホ次男』という、いかにもコテコテの大阪風なあだ名を持った連中がいる。そんな彼ら2人組、通称『大阪兄弟』とはもう数年来の付き合いになる。
その2人が、東京に遊びに来る機会があった。去年の5月3日と4日のことだ。
出迎えたのは、僕と、こちら側の共通の友人『高倉仮面』氏と『吉田ナゴヤ』氏である。
「彼らがせっかくわざわざ東京まで出てくるんだから、彼らに思う存分東京を観光してもらおう」と結託した我々3人は、彼らのために"とある企画"を用意した。

「目的地の『区』をくじ引きにして、2日間ひたすら東京23区を観光し続ける」

という、話を聞くからにとんでもなく頭の悪い企画である。
そして、頭の悪い我々は、実際にその企画を実行してしまったわけだ。まぁとにかくいろいろと常識を外していたが、1年経った今でも鮮明に記憶に残っているぐらいインパクトの強い小旅行となった。その模様は過去のエントリに詳細に書いてあるので、もしお時間があればご一読頂きたい。

で、早い話が、今年もそれっぽいことをやろうというわけなのだ。


さて、やるということ「だけ」は決まったものの、実際のところはやる企画そのものが決まらないと話にならない。ない知恵を絞っていろいろ考えてみたのだが、こいつがなかなかすんなり決まらなかった。

いちばん最初に出された案が、去年に引き続きもう1回『東京23区くじ引きツアー』をやるというものだ。くじというランダム要素があるため、去年と同じ回り方をする確率はほぼゼロに近い。でも、やはり2年続けて同じことをやるというのは新規性も何もあったものではないので、あえなくボツとなった。

それじゃあ少し工夫をしてみようということで出てきたのは、『東京23区食い倒れツアー』という案だ。くじ引きをするまでは去年と一緒なのだが、東京でしか食べられないものを行く先々で大阪兄弟に食べさせるというものである。いいアイデアだと思ったが、「2日で23食か…」という高倉仮面氏のつぶやきに恐ろしく非現実的なものを感じ、これもボツとなった。

くじを引かずに『2日で東京23区完全制覇』という話も挙がったが、綿密なルートを計画するのがめんどくさいという理由でボツ。『関東近郊秘宝館巡り』なんてのも考えたけれど、都内から遠いので、これもボツ。『横浜18区』は、横浜市中区以外はほとんど住宅街だからやめておこうという話になり、ボツ。『1都6県』はいくらなんでも金と体力を浪費しすぎて厳しいので、やっぱりボツ。

そうやって企画を挙げては片っ端からボツにしていく中で、ひとつだけ生き残った案があった。


駅ナンバリング』という言葉を聞いたことがおありかと思う。

言葉は聞いたことがなくても、字面から内容を想像するのは容易い。平成16年4月1日から東京の地下鉄で導入された、「丸ノ内線の東京駅はM-16」のような感じで路線名や駅名に記号・番号を併記してあるアレだ。東京都のホームページには、「外国人旅行者をはじめとして、誰にでもわかりやすく東京の地下鉄をご利用いただくため、地下鉄の路線名や駅名に固有のアルファベットや番号を併記」したものだという説明がある。

しかしだ。
我々は外国人旅行者ではないし、ましてや東京在住である。日本語もちゃんと理解できるし、どこまで何線に乗ってどこで乗り換えればどこに着けるのかもだいたいわかる。だから、『駅ナンバリング』なんていうものは、我々にとって全く必要のないものだという考えでいたのだ。

…『駅ナンバリング』が、くじ引きの「くじ」を作るのにうってつけのシステムである、という事実に気がつくまでは。

気づいてからが、早かった。
すぐに、以下のような企画のカタチが出来上がっていった。

① 地下鉄の路線を表すアルファベットをひとつのくじに、それぞれの路線の各駅に振ってある駅番号をもうひとつのくじにする
② くじを引いて出た駅で降りて観光をする
③ 観光したら、その路線は『制覇』とし、次のくじを引く
④ これを繰り返し、東京の地下鉄の全ての路線を駆使し、存分に大阪兄弟に東京観光してもらうことを目的とする
⑤ 大阪兄弟には、今回もやっぱり当日まで内容は秘密

いろいろ話しているうちに、去年と違って今回は観光するところのない駅が多そうだがどうしようという難題が出てきたが、「まぁなんとかなる、とにかくやっちゃえ」ということになった。

やることさえ決まれば、あとはすることといったら決まっている。
くじを作って茶色い封筒に入れ、『東京地下鉄便利ガイド』という地下鉄の駅周辺地図と周辺情報満載の本を購入して準備完了である。


そして、当日。

Metron01


待ち合わせ場所の銀の鈴に着くと、すでに吉田氏が待っていた。
「1年ぶりの銀の鈴だねぇ…」とつぶやきながら、銀色に鈍く光るその待ち合わせのシンボルを2人で眺めていると、去年の思い出が走馬燈のように頭の中に浮かんでは消えていった。
しばらくしてから高倉仮面氏が到着。そして、間もなく大阪からの新幹線が到着する時間となり、大阪兄弟の2人が銀の鈴待ち合わせ広場に姿を見せた。

5月3日、昼の12時。ようやく、全員が揃った。
久しぶりの再会に、全員の顔から思わず笑みがこぼれる。

高倉仮面氏の「まずは、なんか食うものを買いたい」といういきなりの提案で、デパ地下でずんだ団子を購入した我々は、東京駅の丸の内中央出口へと向かうことにした。そこが去年の旅のスタート地点であり、終着点だったからだ。
通路を抜けて広場に出ると、さわやかな五月晴れの青い空が広がり、赤レンガ造りの駅舎は相も変わらずその存在感と風格を漂わせていた。歩く横で駅舎をスケッチしている人たちも、なんだか気持ちがよさそうだった。

さて、いくら天気がよくて気持ちもいいとはいっても、いつまでもこの場所に留まっているわけにはいかない。だから、我々東京組は早々と口火を切ることにした。今回の企画の内容を大阪兄弟に発表する時間がやってきたのだ。
何も知らされていない彼ら2人の顔に、緊張の色が走る。

高倉「まずはだ、今回の旅には『主役』がいるんだ」

高倉仮面氏はそう言うと、おもむろにカバンの中からコイツを取り出した。


Metron02


高倉「『メトロン星人』だよ」
長男・次男「なんでだ───!!」

企画を発表されると思いきや、いきなり脈略のなさそうな『メトロン星人』のビニール人形を取り出されるとは、さすがに予想していなかっただろうと思う。すっかり虚を突かれたのか、彼らはひたすら笑うしかなかった様子である。

ここでご存じない方のためにご説明しておくと、『メトロン星人』とは、『ウルトラセブン』に登場する地球侵略を企てる宇宙人である。そんな特撮もののキャラクターが今回の企画にどう関係してくるかというと…、

つまり、こういうことなのだ。

高倉「ところでキミ達、東京には地下鉄の路線がいくつあるか知ってるか?」
長男「い、いや、知らないですよ?」
たい「全部でだいたい13コぐらいあるんだよ。都営地下鉄とか、東京メトロとか」
次男「メトロ!??」
高倉「これでもうわかったね、今回の企画は
   『メトロン星人と東京メトロでゆくメトロポリスの旅』だ!」
次男「…おい、ダジャレかよ!!」

ダジャレかよと言われてもしょうがない。
今回の企画は、そう決まってしまったのだから。


Metron03


さぁ、内容を理解してもらったら、あとは彼らに我々の行き先を決めてもらわねばならない。まずは、長男くんに乗る地下鉄の路線を、次男くんに駅番号を決めてもらうことにしよう。
僕がカバンの中から茶封筒を取り出すと、それを見た大阪兄弟は「出た!!」と叫んだ。「それ」が去年彼らをさんざん苦しめた「行き先はくじ引きで決める」ということを意味するのを瞬時に理解したようである。長男くんは逃げるように後ずさりをし始め、両手をポケットに突っ込んで体を縮こめるようにして、くじを引くのを頑なに拒む。

長男「いやだぁぁ!! いやだぁぁぁ!!!」
たい「こら! いいから引け!」

いやがる彼らの手を無理矢理茶封筒に突っ込み、1枚ずつくじを引かせたその結果は…


Metron04


『S-18』。
地下鉄の路線図でそれがどの駅にあたるかを見ると、都営新宿線の『一之江』とある。

イヤな予感がした。
自分の知る限りでは、観光名所のようなところがひとつもなさそうな駅なのだ。
あまりの微妙さに一瞬みんなの動きが止まり、「そんなところに行って何の意味があるんだ?」という空気が流れた。
そして、せきを切ったように、罵り合いが始まった。

吉田「おい、アレか? これは…もしかして、最初っからやらかしたのか?」
次男「だからそういうところに行くくじ作る方が悪いんだって!」
たい「そういう駅引く方が悪いんだろ!」

やれやれ、今年もまたくじの神様は我々を楽しませてくれそうである。
罵り合いを続けるみんなを横目に見ながら、僕は腹を据えて一呼吸置き、声を上げた。

たい「よーし、今から一之江に行くよー」

こうして、我々の『メトロン星人と東京メトロでゆくメトロポリスの旅』はスタートを切ることとなった。今年は一体何が我々を待ち受けているのかこの時点では誰も知らないまま、まだ元気な5人は一路『一之江』駅へと向かう。

つづく。

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最近、なに買った?

4月1日は毎年恒例『エイプリルフール』でした。
世の中にはインターネットエイプリルフール協会というのもあるぐらいですので、いちブロガーのワタクシとしても参加しないわけにはいかないだろうと思い、「毎年この日は他人を貶めないくだらないウソを堂々とつこう!」ということで去年からあれこれやっております。
実は、ブログのタイトルも一日だけこそっと変えておりました。

Yoshida

まぁ、あんな記事を堂々とトップにしておくわけにもいかないので、とりあえずは新しいエントリーで埋めてしまおうと思う次第でございます。
2年続けてきれいにだまされてくださった方、ありがとうございました。
来年も期待してますからね。にやり。


- - - - - - - - 8< キ リ ト リ セ ン - - - - - - - -


しばらく前に、東京タワーに行ったときのこと。
東京タワーのお膝元、『蝋人形館』や『トリックアートミュージアム』で有名な『フットタウン』というビルをあれこれ回っていると『感どうする経済館』なんていう公共事業や政治の独特なにおいのする空間に辿り着いた。
こういうところにはおもしろいものはきっとないだろうなぁ、と思いながら展示物を眺めていると、『最近なに買った?』と書いてある下に、たくさんシールがぺたぺた貼ってあるビニールシートのようなものが目についた。
早い話が、最近買ったものと、それを買ってよかったか悪かったかを書いて貼るという、至ってわかりやすいコーナーだった。

ということで、何かココロの琴線に触れるようなステキなことを書いている人がいないかどうか、とりあえずチェックしてみた結果がこちらだ。


Nanikatta1

いいねぇ、なんかまさに「若気の至り」って感じでいいじゃないの。


Nanikatta2

そういうガムなら、僕も食べてみたい。


Nanikatta3_1

得するっていう割には値段が中途半端な気がするぞ。


お兄さんの結論:
「よいこのみんなは、ちゃんと考えてモノを買わなきゃダメだぞ!」

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プロデュース

Score

「うれしい」というより、「よくわからない」というのが正直な感想である。

実はこっそりと曲を作り、それをこっそりといろんなコンテストに送ったりしていたわけだが、その中のひとつがとあるプロデューサーの目(耳_?)に留まり、今度デビューするとある女の子5人組のバンドのデビューシングルに使ってもらえることになったのだ。

自分も楽器をやっているし、やっぱり自分で演奏したり歌ったりするのがいちばんなんだが、スタジオで楽しそうに自分の曲を演奏してくれているバンドのコたちを見ると、なんだかんだでこういうのも悪くないのかな、と思ってしまう。どちらかというと裏方に回ることの多い人生なので、そうやって音楽を続けていくのもきっとありなんだろう。印税が入ってきたら人生変わったりするのかなぁと考えると、現実感はないものの、ほんのちょっとだけわくわくする。

まずは、コンビニの有線を中心に流してもらえることになったようだ。ふと買い物をするときにコンビニに立ち寄った際、『四月と嘘』という曲を耳にすることがあったら、「あぁ、こんな曲書いてるんだ」程度に軽く聴いてみていただければと思う。


4月1日はエイプリルフールです。まさか、こんな記事を本気で信じてる人はいませんね?

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オトナの習字、コドモの習字

最近はIT化社会が進み、あまり字を書く機会がなくなったかのように思ったが、意外にそうでもなかったりする。会議の議事録をとったり、電話メモを上司に残したりと、気がつけばそれなりに字を書く毎日が続いている。そのおかげか、昔よりも字が大きくなったり丸字になったりしてはいるものの、字の読みやすさや丁寧さに関しては学生時代に比べて意識するようになったかもしれない。

「学生」と「字」という2つのキーワードから思い出すものといえば、確実に「書道」の授業を挙げる人が多いだろうと思う。でも、それに反して、なかなか「書道の時間がおもしろくてしょうがなかった」という人は少ないんじゃないかという気がする。
実際のところ、水から墨を擦って墨汁を作っていたら授業が終わってしまうので、使うのは専ら墨汁。文字を書くといってもたいしてうまいわけじゃなく、おまけに墨汁の泡がぱちんとはじけて数少ない制服のYシャツについてしまったりする。確かに、あまりいいもんじゃない。

だけど、思い出はそんなに悪いものばかりでもない。
うちの母校の書道の先生はちょっとアナーキーな人で、ある日突然「今日は写経!」と言って般若心経を書かされたり、最後の方は「好きな言葉書いていいから」と言って生徒に好き放題やらせたりしていた。どんな字を書けばいいのかわからなかった僕らが「先生、見本書いて下さいよ」と頼むと、半紙にものすごく力強くてセンスのいい字で「魔羅」なんて下世話な単語を書いてくれたことは、未だに鮮烈に覚えている。その先生のおかげで書道の授業に退屈せずに済んだというのは、感謝しなくてはいけないのかもしれない。

さて、先日、とある駅で下車したとき、その駅構内に子供の書き初め作品が展示してあったのを見かけた。
最近の小学生はどんなことを書くんだろうと思って眺めてみると、こんな作品が並んでいる。

kakizome1

確かに字はきれいなのはわかるんだが、いやいやちょっと待ってほしい。
参政権を持たない小学生が「一票の重み」なんてわかるはずがないだろうに。いったいどんなひねくれたオトナに書かされたんだろうかなんて邪推してしまうのは、自分が歪んでいるせいか、それとも社会が間違っているのか。

やっぱり、小学生というのは、こういうふうにストレートなものを書くべきなんだと思う。

kakizome2

力強い字。
そして、そこに余分なモノは一切含まれていない。
誰が何と言おうと純粋に「コアラ!!!!!」なのである。
「一票の重み」よりも、ものすごく説得力を感じる作品だ。
こういうのを書く子が将来ぐれない世の中であるよう、願って止まない。


もし、僕が今「何かを書け」と言われたら、迷わず「定時退社」と書くと思う。
早よ帰りたい。

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「き」の字

kikurage


家でのんびりくつろいでいたら、母親がこう言う。

母親「きくらげあるけど、食べる?」
たい「は!?」

どうやら、「キウイ」と言いたかったらしいのだが…


「き」しか合ってないやん!

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銀ガム

gingham

『ギンガムチェック』っていう言葉を聞くと、
どうしてもチューインガムの銀紙を想像してしまう…

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分別キャベツ

今日、昼ごはんを食べに行った中華料理屋さんにて。

cabbage


…「キャ」は!?
取り残された「キャ」はどうなっちゃうの!??

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